TOPページ > 東京都教育ニュース > 東京都杉並区立和田中学校の有料特別授業通称「夜スペシャル」がスタート

東京都教育ニュース


東京都杉並区立和田中学校の有料特別授業通称「夜スペシャル」がスタート

 東京都杉並区の区立和田中学校で、進学塾講師による有料特別授業通称「夜スペシャル」が始まった。2年生の生徒約11人が参加し、2時間強にわたり塾講師による英語の講義を受ける。

 特別授業は、同校生徒の保護者らのボランティアと進学塾「サピックス」とが連携。
放課後の教室を利用し、塾から派遣された講師が有料授業を行う。平日夜に数学・国語を学ぶ週3コースと、これに加えて土曜日午前に英語を学ぶコースがある。
 2年生約130人のうち、主に成績上位の生徒が対象。高校受験に向けて成績アップを目指す。
 入室テストに合格した生徒は1回45分の授業につき500円、月額で2万円前後の授業料を支払う。
同塾の通常の受講料の半額程度で学び、家庭の経済状況で費用負担が難しい場合には軽減措置が講じられる。

 今回の試みは、平成15年に都内の公立中で初の民間企業出身の校長となった藤原校長が「私立中に行かずに済む受験サポートを」と提案。運営は和田中の保護者や地域住民らがつくるボランティア「地域本部」が行う形を取った。
 1/9に開始する予定だったが、都教育委員会が義務教育の機会均等や公共施設の利用といったことを問題視。杉並区教委に実施の再考を求めるなど論議を呼んだ。
 区教委は1/23、特別授業を「学校教育外活動」と位置づけることを決め、都教委も1/24に「(特別授業は)学力の向上という公共の利益のためで、不適切なものではない」との見解をまとめ、実施を了承した。
 同中では大学生らが発案する全生徒対象の土曜補習(年5千円)を実施しているが、今回の試みは成績上位者が対象。